2004年度版
2004年夏。待ちに待った産卵を確認しました。
ニホンイシガメを飼いはじめて5年。
その間産卵用砂場作って3年目、
今回は1匹のみの孵化に終わりましたが
ようやく念願の『うちのカメさん』の誕生です。
2004年6月28日朝7時過ぎ、出勤前の短い時間いつものように餌をやりに庭に行くと池の産卵用砂場にメスの一匹が上がっており、掘った後を埋めるようなしぐさで後ろ足をバタバタ動かしていました。そのしぐさを見て一瞬産卵したのではないかと思ったのですが、出勤時間が迫っていたので砂を掘り返して確認することはできませんでした。帰宅後庭に直行し産卵していたと思われる場所の砂を掘り返してみたところ産卵が確認できました。人工孵化を試みようかとも思いましたが、知識がないので自然孵化にまかせることにしました。
そして約2ヶ月後の2004年8月26日。砂場にへこんだ部分を妻が見つけ『はい出し』の跡ではないかと言い出し、妻と長男で砂を掘り返したところ、殻だけになった卵、無傷の卵、そしてそれらに紛れ1匹の砂だらけの子ガメを発見しました。
発見当時は動いていなかったので死んでいるのかと思ったようです。しかし、しばらくすると動き始め生きていることを確認。待ちに待った子ガメ誕生を確認した瞬間です。砂をはらってお腹を見るとすでにヨークサックがなかったようです。甲長約3cm、体重7グラム。サイズから察するに、孵化して1週間くらいではないかと思います。その日はプラケースに水苔を敷きそこにいれてやるとその中に潜って寝てしまいました。数日後、水苔を撤去し水を張った飼育に移行。2005年1月現在甲長約6cm、順調に発育中。約2倍の大きさに育ちました。
とにかく初めての経験ばかりでした。
産卵後もどのようなことに気をつけるか解らないままだったので、
毎日砂場の状況は確認していましたが、それ以外は特に何も手をかけませんでした。
よって実際何個産卵していたのかも把握できていませんでした。
実は子ガメを見つけた場所は産卵確認をしていた場所ではなかったのです。
恐らく別のカメが先に産卵していたのだと思います。
そして、産卵確認をしていた場所からは無傷の卵4個、割れて殻だけが2個、
ここでは子ガメの姿は確認できませんでした。結局、合計で12個の産卵数を確認しました。
ただ、不思議なことに殻だけのものは「中身」が見当たりません。
子ガメを見つけた数日前に庭で見かけたヘビにやられたのか、はい出したところを親や野良猫に喰われたか、
逃げ出したのかいろいろ考えた末、庭をくまなく探すも見つけることはできませんでした。
残った無傷卵を水苔法で人工孵化を試みましたが2ヶ月たっても孵らず、
最後には卵自体がしぼんでしまいました。
結局12個の卵のうち孵化し生き残ったのもは1匹。
孵化生存率約8%となります。
それは自然淘汰とはいえ、
数を増やそうと考えている身にとっては
少し厳しいものがあります。
今後、産卵を確認した時にはまわりを掘ってみて、
できるだけ卵を回収し
人工孵化に切り替えようと思います。
2005年度版
2005年夏。今年も産卵を確認しました。
発見当時の様子は、砂の上に卵がゴロゴロ、
中には割れている物もあってビックリ。
慌てて砂場へ保護に行きました。
そして、ついでに砂の中を探るとさらに卵を発見。合計24個。
産卵・孵化歴2年目となった2005年は、
2004年の1匹のみの孵化に比べ大量孵化の予感となりました。
2005年7月16日朝、朝起きて2階のベランダから庭の池を見ると、産卵スペースの砂場の上に直接卵を発見しビックリ。しかも既に割れている物があったので慌てて保護しました。ひょっとして急に産気づき、穴掘りが間に合わなかったのか?または、3匹いるメスのうちのどれかが産卵のために穴を掘った時に、産卵済みの卵を掘り上げてしまったのか。とにかく不思議な事に7個の卵が砂の上にありました。
それらのうち4個は見た目無傷でしたが、割れているものが2個、割れてはいないもののピンポン玉がつぶれたようになってへこんでしまっていたが1個。それら傷ついた3個の孵化はあきらめるしかありません。その他にも卵がないか砂の中をゆっくり手掘りして行くと、2カ所から7~8個ずつ発見しました。砂の上にあった物も含め合計24個。うちはメスが3匹なので、おそらく1匹ずつ産卵したのではないかと思います。大量孵化に期待が膨らむ瞬間でした。
すぐに無傷の卵を迷わず全て回収し、
人工孵化にチャレンジする事にしました。
行きつけのショップで孵化器の作り方を教えてもらい、
自作した孵化器に卵を並べ、
見つけた状態を上にしてマーキング代わりの日付けを書きました。
そして、フタをして孵化器内の土が乾燥しないように
湿度計を設置し毎日チェック。
卵を並べている土が乾燥してきたと感じたら少し水を差し保湿。
私は湿度80%をメドにしました。
孵化器は直射日光が当たらない場所が良く、
ウチでは玄関に置きフタの上に新聞を乗せ
暗くしてやり孵化を待ちました。
通常、ニホンイシガメの孵化は産卵から約2ヶ月かかるといわれていますので、きっと9月に入ってからの孵化だろうと思っていました。それが8月11日、孵化器を見ると子ガメが1匹動き回っていました。他の卵をチェックしていたところ、体が半分砂に埋まってジッとしているもう1匹を一緒にいた娘が見つけてくれました。その後、8月23日、24日、25日と3日間連続で孵化。
8月27日現在で合計7匹の孵化を確認できました。未孵化の卵が残っていますので、まだまだ楽しめそうです。それにしても思ったより早かった孵化。最初に卵を見つけたのが7月16日。それが8月11日に最初の孵化を確認。よって、卵を見つけた時にはすでに最初の産卵から1ヶ月くらい経過していたのではないかと思います。自宅で生まれた子達を飼う。これはなんともいえない愛おしさがあります。
2006年度版
2006年度の産卵数は、合計54個。
そのうち、ニホンイシガメ9匹、今年はクサガメ11匹が加わり、
合計20匹が孵化しました。孵化率は37%。
この数字が低いのか普通なのかはわかりませんが、
卵の回収時に既にへこんでしまっていたり
白濁をしない無精卵や、途中でカビてしまったもの、
つまり産卵までいたらなかった卵が孵化したものより
圧倒的に多かったのが心残りでした。
その状況下で孵化した子ガメ達を見ると感慨深いものがあります。
もう少し孵化率が高くなるように、
卵の回収のタイミングや孵化器の管理法を
考えた方がいいかも知れません。
産卵したと思われるメスは、
ニホンイシガメ3匹に対しクサガメは1匹なのにも関わらず、
ニホンイシガメの孵化数を上回りました。
ビックリ!なんと、
うんきゅう※が生まれてました。
孵化後約一週間が経ったクサガメ達を、水場デビューさせようと
1匹ずつチェックしていたところ、
その中で同じ孵化日の子達より一回り大きく、
甲羅の形が真円に近くて色が何となく違うものが1匹おりました。
ショップで見てもらったところ、うんきゅう
(※ニホンイシガメとクサガメのハーフ)ではないかとの答え。
うんきゅうはショップでしか見たことがなかったのでビックリでした。
この子がどのように育つかとても楽しみです。
上の写真のまん中のがうんきゅうです。
周りにいるのはクサガメですが、
それらとは雰囲気が違うのが分かると思います。
▼うんきゅうの孵化後約1ヶ月の姿です。甲羅の色が飴色になってきたため
ニホンイシガメと一緒にしてみました。
クサガメの子達と一緒だと、
なんとなく違和感があったのでニホンイシガメと一緒にしたところ、
予想以上になじんでしまいました。
遠くから見ると見分けがつきにくいくらいです。
どこにいるかわかりますか?
ウチで行った人工孵化の方法
用意したもの
●フタ付の半透明容器(お米ケースです(^-^)。横/約30cm、縦/約20cm、深さ/約10cm。
●バーミキュライト(園芸用の用土。写真では卵の下に敷いてあります)ひる石を高温で焼成したもので、無菌、無肥料の中性土です。もちろん卵や子ガメに無害です。保水力、通気性に富み、本来は主に土壌改良剤として使用します。これを孵化用の卵のベッドとして使用します。
●吸盤付きの温度計
●湿度計温度計と湿度計以外は、100円ショップで購入しました。
孵化のさせ方
1.フタ付きの容器に孵化用のベッド素材となるバーミキュライトを深さ約3cmになるくらいの量を湿らせます。
2.採取した卵を上下動かさず、そのままの状態の上部にマーキングします。日付が一番わかりやすいかと思います。卵の上下を動かすと、中で発生している胚が黄身に押しつぶされてしまう可能性が大きいので注意してください。
3.湿らせたバーミキュライトに卵を半分くらい埋めた状態にします。
4.温度計と湿度計をセットし、乾燥しないようにフタをして新聞をのせて暗くします。バーミキュライトを湿らせフタをすると、湿度計が約80%を指します。それをメドにし、2~3日置きに卵にかからないように水を少しさします。
5.直射日光が射さず、あまり気温変化のない場所においてやります。ウチの場合は玄関にしました。
簡単でしょ。これでうまく行けば約2ヶ月後、子ガメの誕生となるのです。
※生まれたての子ガメはヨークサックという卵の黄身の成分を持った
おヘソをつけて出てきますので、約1週間はエサはいりません。
人工孵化で気をつけたい事
●孵化する卵かどうか卵に『白濁』がおきているかいないかが、孵化するかどうかの分かれ道です。卵の一部がうっすら透けて見える部分と真っ白になってくる部分が出てきたら、『白濁』といって順調に育つ準備ができた証拠です。通常は数日から1週間くらいでおこる現象です。1週間以上経っても変化がなく、なんとなく色が濁ったままだったり表面にカビが付いてきたら無精卵か何らかのトラブルで成長が止まった物だと思います。そういう卵はそのうち表面にカビが来ます。カビを確認した卵は他の範囲にカビが増えないように、出来るだけ早く取り出し、そのそばの土も少し捨てましょう。
●湿度管理について。バーミキュライトが乾燥しないように水分の補給をしてください。うちでは細い管の付いた水差しで卵に直接水がかからぬように、周りの土に水をさしました。ベタベタにはしないでください。あくまで湿らせる程度。ウチではフタをした状態で、湿度計で約80%キープをこころがけました。霧吹きでもよいようですが、卵に直接水がかかるとすぐに拭き取らないと表面にカビが生えることもありますので注意してください。また、バーミキュライトでなくても赤玉土でも構いません。しかし、湿らせた水苔はあまりおすすめしません。水分をしっかり絞って使用しないと、孵化までの約2ヶ月間には、虫が湧いたり卵がカビる可能性が大きくなるからです。
●温度管理について。真夏の人工孵化は低温を気にする事はありませんが、梅雨入り前後や9月中旬以降の朝夕の気温が下がる時期はペット用のパネルヒーターなどを敷き孵化器内が26℃~30℃位になるようにしましょう。
※この孵化のさせ方はあくまで私のやり方です。
概ね正しいと思いますが、実践の際はご自身の責任でお願いいたします。
汗をかいている卵は、
孵化が近くなったサインです。
産卵から1~2ヶ月が経ち孵化を迎えはじめると、卵は丸みを帯び大きくなると共に水滴を付けるものが出てきます。そうなると、それは孵化が近付いたサインです。
全ての孵化直前の卵に見られる現象ではないようですが、上の写真は孵化が始まった卵達ですが、真ん中の卵には水滴が付いています。まるで『汗』をかいたように見えます。この卵は、『汗』を見かけた翌日に孵化をしました。
必ず翌日に孵化をするとは限らず、1週間以上『汗』をかいたものもありました。『汗』をかいてもなかなか孵化が始まらない物についてはティッシュをこより状にして水滴を吸い取ってやってください。卵が濡れた状態が続くとカビの発生につながります。とはいえ、卵が『汗』をかきはじめたら孵化が近いサインだと思って良いと思います。
孵化後すぐ
の子がめの飼い方
待ちに待った子ガメが孵化しました。
さあ、水場に移して飼うぞ~!って思うのは少し時期尚早。
孵化したばかりの子ガメは
生まれたての人間の赤ちゃん同様、すぐに餌も食べません。
生まれたての赤ちゃん子ガメの飼い方を説明します。
孵化後すぐは体が孵化器内の土が付いていたりして
汚れています。それをさっと水で洗い流し、
水苔を湿らせ、固めに絞ったものを入れた
いわゆる水苔ベッドに入れてやります。
ほどなく水苔の中へ潜っていきますので、
約1週間そのままにしておきます。
水苔が完全に乾燥しないように気をつけて下さい。
孵化したばかりの子ガメは
お腹にヨークサックという
栄養が入った袋を付けています。
数日でヨークサックはお腹に吸収されますが、
水苔ベッドにいるうちはエサをやる必要はありません。
ちなみにウチでは、孵化した日ごとで子ガメのケースを分けフタの上にその日付けをしています
※注意! 生まれてすぐの子ガメを水を張った容器で飼育するのはやめましょう。
孵化してすぐのヨークサックは傷ついている事が多く、それを知らずに水に入れるとそこから細菌感染し水カビ病にかかるおそれがあります。よって、湿らせた水苔で約1週間そっとしてあげてください。私は1日置きににプラケースの中の水苔を水洗いし、出来るだけきれいな環境を作ってやる事につとめました。
●1週間ほど経過したらいよいよ水場デビューです。
水苔飼育から1週間ほど経過すると、さすがにお腹に付いていたヨークサックも体内に吸収され目立たなくなってきます。そうなるとそろそろ水分やエサを自分で摂取しなければなりません。紫外線ランプやヒーターなど通常の子ガメ飼育用の容器を用意してやります。
いよいよ水場デビューです。水場へ移してやるともう立派なカメの様相ですぐに泳ぎ始めます。とはいえ、水深はまだごく浅くして、甲羅が隠れる程度にしてください。泳ぎますがまだそんなにうまくないので、あまり深いと溺れてしまいます。
●エサのやり方
エサは最初のうちは子ガメが好んで食べる乾燥アカムシなどを1日に2~3回、1~2分で食べきる量を加減しながら与えてください。2日ほどたったら、アカムシばかりでは栄養的に偏るため、レプトミンのベビー用など栄養バランスのとれた総合飼料(粒エサ)も与えてください。それでも、どうしてもアカムシは食べても、レプトミンなどの粒エサを食べてくれない子がいるかも知れません。その場合は、食べてくれる実績をもったエサを与えてください。ただその中に少し粒エサを混ぜるとか少しずつアカムシ以外でも食べられるようにしてください。
●水替えについて
水替えは、ウチでは毎食後その都度替えています。どうしても少しは食べ残しが出ますし、食べるとフンをします。それをそのままにしておくと数時間で水が濁ってきます。水替えは1日1回でもいいかも知れませんが、何かの都合で次のタイミングで水が換えられない場合があるとさらに汚れた環境になってしまうのが嫌なのです。なぜ、そこまで気を使うかというと、ニホンイシガメは非常に皮膚病にかかりやすいのです。特に子ガメのうちは紫外線不足や、汚れた水の中での発病の可能性が大きいからです。少しの手間で、病気にさせず健康に飼育が出来るのです。これはぜひみなさんにもおすすめいたします。
甲羅の色で
産地が判るかもしれません。
ショップで聞いた話を少し。
ニホンイシガメの甲羅の色はその個体の棲息地域の土壌が影響してるそうです。
関東地方のニホンイシガメは赤系の個体が多く、
関西地方は黄系の個体が多いとのこと。
つまり、関東地方の土壌は赤土であるのに対し、
関西は赤土ではないため、
関東は赤系、関西は黄系に傾くそうです。
(関東地方の赤土は、富士山や箱根山の火山灰が堆積した
関東ロームという地層からのものです。)
エサを食べる際に少しずつ土を摂取していたり、
土壌に対しての保護色であったりということでしょうか。
みなさんのご家庭のニホンイシガメはどうですか。(笑)
また、赤系を強調したいときは鯉餌の色揚げ用を与えると効果があるらしいです。
・・・全て聞いた話の受け売りなので、ツッコミはご勘弁ねがいます。